Starship が初めて軌道に到達、Starlink V3 衛星26基を投入(飛行14)
2026年9月28日、Starship の飛行14で宇宙船が初めて軌道に到達し、次世代の Starlink V3 衛星26基を投入しました。エンジンの一部停止を受け、軌道滞在は予防的に短縮されました。
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Hall 01 · Starship
Super Heavy Booster
Super Heavy は、33基の Raptor エンジンで Starship 全体を打ち上げ、役目を終えると発射場へ戻ってくることを目指して設計された1段目ブースターです。
中心13基を含む33基の Raptor を束ねた1段目です。発射場へ戻り、発射塔のアームで捕獲されることを目指して設計されています(2024年10月の飛行5で初成功。2026年9月時点で V3 ブースターの捕獲は未実施)。
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How it works
Super Heavy は、2段式ロケット Starship の1段目にあたるブースター(打ち上げ直後に機体全体を押し上げる下段)です。上に宇宙船 Starship を載せた状態で発射台から飛び立ちます。エンジンは上段と同じ Raptor で、推進剤には液体メタンと液体酸素を使います。
機体の底には33基の Raptor が同心円状に並びます。中心と内側のリングにある13基は、推力の向きを変える装置(推力偏向装置)を備え、機体の向きを操ります。その外側を20基が囲みます。帰還時のエンジン噴射では、主にこの内側の13基が使われます。
打ち上げから約2分半後、Super Heavy は中心の3基を残してエンジンを止め、上段が自らエンジンに点火して離れていきます(ホットステージング)。分離後のブースターは向きを反転させ、エンジンを再点火して進行方向と逆向きに噴射する「ブーストバック」で、発射場や予定の着水海域の方向へ戻ります。
機体の上部には、グリッドフィン(格子状の操舵翼)が取り付けられています。大気中を落下するあいだ、この翼の角度を変えて姿勢と進路を調整します。地面に近づくと再びエンジンに点火して減速し(着陸噴射)、最後は中心の3基で細かく位置を合わせ、発射塔のアームへ向かいます。
2026年に登場した第3世代(V3)では、大きな変更が加えられました。グリッドフィンは4枚から3枚に減り、1枚あたり約50%大きく、より頑丈になりました。フィンには捕獲用の支点が組み込まれ、段分離時の熱を避けるために取り付け位置も下げられています。
V3 ではさらに、メインタンクからエンジン群へ燃料を送る配管が、SpaceX によれば Falcon 9 の1段目ほどの大きさに作り直されました。これにより33基すべてを同時に、より速く起動できるようになったとされます。エンジンも推力を高めた Raptor 3 に切り替わり、2026年7月の飛行13では、V3 ブースターとして初めて33基すべてでブーストバックの高推力噴射を行いました。
Why it matters
Super Heavy は、Starship システムの中でもっとも大きく、もっとも多くのエンジンを積んだ部分です。これを回収して繰り返し飛ばせるかどうかは、打ち上げ1回あたりのコストに直結すると考えられます。2025年5月の飛行9では、同年1月の飛行7で捕獲されたブースターが再び打ち上げに使われ、Starship 計画で初めてのブースター再飛行となりました。
Super Heavy は、着陸脚で降り立つのではなく、発射塔のアームで受け止められる設計です。Spaceflight Now は、捕獲の狙いを、発射台の上でブースターを素早く整備・再充填し、再び打ち上げられるようにすることだと報じています。
一方で、V3 のブースターは2026年9月30日時点で3回飛行していますが、いずれも発射塔には戻らず、メキシコ湾に落下または着水しています。9月28日の飛行14では、今後の発射場への帰還に備えて性能の限界を確かめるため、ブーストバックでタンク内の液体酸素を使い切る試験が行われました。V3 での捕獲は、これからの課題です。
Compared
Falcon 9 の1段目は、Merlin エンジン9基で飛び、上部に4枚のグリッドフィン、底部に展開式の着陸脚4本を備えています。回収のしかたは、着陸脚を開いて地上の着陸場や海上の船に降り立つ方式です。Super Heavy は33基のエンジンを持ち、着陸脚を持たずに発射塔で捕獲される点が大きく異なります。
多くの従来型ロケットでは、1段目は燃料を使い切ると海に落ちて使い捨てられてきました。Super Heavy は、発射場へ戻って同じ発射台から再び飛ぶことを前提に設計されています。編集部の見方では、機体そのものだけでなく、発射塔や発射台までを含めて「再使用のしくみ」として作られている点が特徴です。
FAQ
Starship は上段を載せた状態で非常に重く、それを持ち上げるには大きな推力が必要なためです。多数のエンジンを束ねる方式には、一部が止まっても飛行を続けやすいという面もあると考えられます。実際に2026年9月の飛行14では、上昇中にブースターのエンジン1基が停止しましたが、上昇と段分離は予定どおり行われました。
発射場に戻ってきたブースターを、発射塔に取り付けられた2本の可動アーム(通称チョップスティック)で空中で受け止めます。2024年10月の飛行5で初めて成功しました。試験飛行では、捕獲を狙わずにメキシコ湾へ着水させることもあります。詳しくは Mechazilla の展示をご覧ください。
2026年9月30日時点では、まだ捕獲されていません。V3 が初めて飛んだ飛行12(2026年5月)から飛行14(同年9月)まで、ブースターはいずれもメキシコ湾に落下または着水しています。最新の状況は Launch Database で確認できます。
SpaceX によると、V3 のグリッドフィンは1枚あたり約50%大きく、強度も大幅に高められています。フィンの軸や駆動装置もタンクの内側に移され、保護されるようになりました。フィンは捕獲時の支点も兼ねるため、配置も捕獲や吊り上げに合わせて見直されています。
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2026.05.12 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2024.02.26 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2024.10.13 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2025.01.16 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2025.03.06 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2025.05.27 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2026.07.24 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 公式 · 一次情報 · 2026.09.28 · 参照 2026.09.30
SpaceX · 技術資料 · 一次情報 · 2025.05.09 · 参照 2026.09.30
Space.com · 報道 · 参照 2026.09.30
Spaceflight Now · 報道 · 2024.10.13 · 参照 2026.09.30
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2026年9月28日、Starship の飛行14で宇宙船が初めて軌道に到達し、次世代の Starlink V3 衛星26基を投入しました。エンジンの一部停止を受け、軌道滞在は予防的に短縮されました。
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